『天国のダイスケと。』[第2回]本選出場に5秒足りない!!

『天国のダイスケと。』[第2回]本選出場に5秒足りない!!カテゴリアイコン

2015. 10. 19

箱根駅伝予選会が先週土曜日(17日)に開催されました。一般の人達にとっては、いよいよ箱根駅伝シーズンの到来。でも当の選手達にとってはここがひとつの大きな山場。シード権を獲得していない大学にとっては、1年間の全ての取り組みはこの日のために、と言っても過言ではありません。
実際に箱根駅伝出場に向かって日々の練習に取り組む選手達にとって、箱根駅伝とはどんなものなのか、選手達の想いを知ることができれば、箱根駅伝の見方や楽しみ方により厚みが出るのではないか。そんな風に思ったので、実際に箱根駅伝予選会にも本選にも出場経験がある久保に、金曜ジョグスパの後の懇親会時に話を聞いてみることにしました。
当時のチームメイトで若くして亡くなられたダイスケさんの実話を元にして作られたドラマ「天国のダイスケへ」の話を交えながら語ってくれました。
全6回でお届けするシリーズの2回目です。

インタビュー/編集:石田

 

 

<目次>

第1回(10月17日更新)
強豪高校から弱小大学へ

第2回(10月19日更新)
本選出場に5秒足りない!!

第3回(10月21日更新)
喜ぶというよりホッ。

第4回(10月23日更新)
ダイスケから託された襷

第5回(10月25日更新)
通るのは大変です、やっぱり

第6回(10月27日更新)
想いの詰まった手ぶくろ

 

 

 

 

 

久保

ただ1年目は、何もかもがうまくいかず。やっぱりレールが敷かれてないんで、自分たちで試行錯誤だからですね、何やってもいいかもわかんなかったし。箱根予選会出たのは良かったんですけど、まあ、ボロッボロにやられましたね。もう、箱根(の予選会)に、何しに来たんだよみたいな。

大学内での(陸上部の)扱いとかも、当時はバスケットボール部が強くて、一緒の寮だったんですけど、ちょっと馬鹿にされたりしてですね。それが悔しくて。陸上部は、ほんとなんか、まだ何も築いていないクラブでしたから。

 

 

石田

今からは信じられないくらい弱かったんですね。

 

20151019

 

久保

また1年間トレーニングしないと、箱根はやって来ないし。で、2年目(の予選会)を迎えるんですけど、今度は秒差で負けたんですよ。6位まで出られたんですけども、47秒で負けたんです。10人走って、10人の合計タイムなんです。

 

 

石田

それ、予選の話ですか?

 

 

久保

予選の話ですね。

だから、一人頭、5秒ぐらい。

 

 

石田

そもそも予選ってどういうルールになってるんです?

 

 

久保

12名ぐらい走って、上位10名の合計タイムです。

 

 

石田

10人でもいいし、12人でもいい?

 

 

久保

12人走れるけど、その上位10人の合計タイムです。で、20キロですから。学生で、一人20キロ(しっかり走れる人を)揃えるって、なかなか難しいですよ。

 

 

石田

箱根の本選って何人で走ってるんですか?

 

 

久保

10人ですね。

 

 

石田

(本選と)同じスタイルにはなっているんですね。

 

 

久保

そうですね。で、今までは集団走みたいな作戦を取るチームが多かったんです。ようするに、みんなでペースを刻んで、一人も欠けたらマイナスだよっていう。だから、僕らも1年目は集団走やってたんですけど、それで失敗したんですよね。2年目は、僕、好きなようにいかしてもらったんです。そしたら8位に入ったんですよね。そしたら、もう数人上位にポンポンって入ったんですよね、で、稼いだんですよね、タイム。

 

 

参加者女性

合計タイムだから。

 

 

石田

予選会の時に集団で走ってたんだ、1年目は。

 

 

久保

はい。で、2年目は速い人は調子に任せ実力通りの走りをするという作戦だったんです。そしたら数名先頭集団で行けたんですよ。最後、ラストをちょっと離されて、順位が落ちたんですけど。で、僕らが上位で入って。やっぱ上位で何人か入れば、タイム稼げますから。

いやー、これは行けただろうと。ただ最後の一人がブレーキしちゃって、予定のタイムから1分やっちゃったんですね。そこで47秒負けちゃったんです。

 

 

石田

それで11番目だった?

 

 

久保

6チーム出れて、7番です。僕らの時は、(本選出場できるのが)6チームだったんです。

しかしこれはチームプレーなので最後のランナーがどうのこうのって話じゃありません。それがチーム全体の力なんです。

 

 

石田

シード権を持っていたのは前年の(本選出場の)上位10チーム?

 

 

その当時は9チームでしたかね、今は10チームになってますけど、僕らの時は箱根駅伝に出場できるのは15チームでしたから、シード権の9チームと、残りの6枠をかけて予選会で争う形でした。

で、もう悔しくて。自分が上手く走れたのもあるんですけど、悔しくて悔しくて。またあと1年頑張んないといけないのかっていう。で、そっからまた頑張って。3年目ぐらいで、もう来年は(本選に)出れるだろうと思ってたんですよね。

そんな中、正月に実家で箱根駅伝のんびり見てたら、優勝候補の2チームが棄権したんですよ。山梨学院と、当時は神奈川大学が優勝候補だったんですけど、4区でどっちとも棄権したんですよ。足痛くて止まっちゃって、監督がもうやめろ、と。

 

 

 

石田

2年目の時の本選。

 

 

久保

そうですね、2年目の時の本選。

で、(3年目の予選突破は)絶対行けるなって思ってたら、いきなり箱根駅伝の優勝候補が2チーム落ちてきたんですよ。

 

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石田

彼らとも(予選会で)戦わなくてはならない。

 

 

久保

だからもう、2枠は埋まったようなもんなんですよ。で、今でも覚えてる、正月見てて、「おいおいおーっい!」ってテレビに突っ込みを入れてましたもん。

 

 

一同

(笑)

 

 

久保

これは大変だと思って。優勝候補の2校が予選会に回ってくるわけですから、枠が4校になったといっても過言ではないですから。

 

 

石田

実際出る人たちは、ものすごい事件が起こった感じ。

 

 

久保

そうですね。で、迎えるわけですよ。

 

 

石田

3年目の予選会を。

 

 

<つづきます>

 

 

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天国のダイスケへ~箱根駅伝が結んだ絆~

日本テレビ系で、2003年1月に放送されたスペシャルドラマ。2000年度「第5回報知ドキュメント大賞」を受賞した作品『僕、死ぬんですかね』(佐藤忠広著)を原案に、難病にかかり23歳でこの世を去った若きアスリート・佐藤大輔さんの実話を元に作られた作品。
出演:福山雅治、小栗旬、瀬戸朝香、松本莉緒 ほか

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