『ROAD TO TOKYO』第3回:初心者には分からないことがいっぱいある。

『ROAD TO TOKYO』第3回:初心者には分からないことがいっぱいある。カテゴリアイコン

2015. 12. 10

前回の打ち合わせから、アミノバリューランニングクラブin神奈川で25km走を、川崎ではハーフマラソンを走って来た槇田さん。具体的な目標タイムを決める前に、自身が普段から思っているフルマラソンに対する疑問を久保コーチにぶつけてみます。

イラスト・久保健二/編集・石田毅

 

 

<目次>
第0回(12月6日更新)
プロローグ

スピンオフ企画(12月7日更新)
マキタチエというオンナ

第1回(12月8日更新)
目標が決まるとやることが明確になる

第2回(12月9日更新)
フルマラソンの目標設定に短距離走がとっても重要なんです。

第3回(12月10日更新)
初心はいっぱい分からないことがある。

第4回(12月11日更新)
なんかサブ4達成できたら良くないですか?

 

 

 

 

槇田さん

走り始めたばかりのランナーって、いっぱいわかんないことってあると思うんです。いろんな方にいろんな話を聞いてきたから、少しずつわかってきたのはあるけど、たぶん走り始めた人って、全然わからない。去年の今の私の、今ぐらいの時なんてわかんなかったから。筋トレしたほうがいいのとか、食事どうしたらいいのとか、何を着ればいいのから、もうそういうところから、いっぱいあると思いますよ、疑問点みたいなの。

 

 

久保

その感じた疑問とかも、なんかぶつけてもらってもいいですよね。こういうことはどうしたらいいのかとか。僕も今回話してて、「あ、目標設定がやっぱりできないんだな」っていうのが、僕がピーンとこないくらいなので。

 

 

石田

目標設定のことなんか、僕10年やってても結構わかってないなって、今回ふたりの話聞いてて思うぐらいなんで、よっぽど明確にこういうふうにしたら目標設定できるなんてわかってる人って、かなり少ないだろうなと思いますね。

 

 

久保

なんか今話してたら少しずつイメージができてくるじゃないですか。

 

 

槇田さん

そうですね。

 

 

久保

走ることで、目標タイム設定のところまで落とし込んでいかないといけないですよね。だから短い距離ってすごい大事なんですよね。

 

 

石田

短い距離の重要さみたいなことに意識がいってる人、まったくいないと言えます。

 

 

槇田さん

伸ばさなきゃ伸ばさなきゃって、いっぱい走んなきゃって思って、マラソン走るためには、月間200kmとか絶対走んなきゃダメだっていう考えとかも聞くことありますし。

 

 

久保

距離はあとあとついて来るもんです。要するに、今自分の限界に挑もうとしているわけなので、まず自分の限界値を知らないとやっぱ臨めないんですよ。で、限界値を知るにはじゃあどうしたらいいかっていうと、短い距離だと全力で走れるんですよ。例えば100mとかも、よーいドンでワーッと全力で走れるじゃないですか。だけど42kmを全力で走れって言われたら、出し切るということに対してイメージが湧かないですよね。先が見えないし、どう出し切っていいのかのイメージも湧かないですよね。で、結局押さえて走って、走り終わってみたらああなんか全然余裕があったとか。

 

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久保

だからこの短い距離でまず自分の限界値を知っていれば、距離を伸ばしたときに10kmもどれくらいで走れるのか、20kmもどのくらいで走れるのか、そしてマラソンも・・・という今の限界もわかってくるんですよ。 それで5kmから徐々に距離を伸ばすような練習をしていって10kmの限界タイムをクリア、20kmの限界タイムをクリアといったように目標を引き上げていけばマラソンに対してどのくらいの力がついてきたのかもイメージできてくるんです。限界に挑むので、それなりの、ちょっとゼーゼーハーハーするような練習はするんですけど、そうしてくると見えてきますね。ここ目指していくっていうのが、はっきり道が開けると思います。

 

 

槇田さん

なんとなく、ちょっと見えた感じは出てきました、私。

 

 

久保

こういうのがないと、例えばサブフォー目指すなんて言われても、なんのこっちゃわかんないじゃないですか。

 

 

槇田さん

そうですね。

 

 

久保

なんの根拠もないし、イメージもわかないし。

 

 

 

槇田さん

そうですね。サブフォー目指すなら、1kmを5分40秒で走んなきゃいけないっていうのだけは分かりますけど。

 

 

久保

そうですよね。

 

 

槇田さん

じゃあそれよりちょっと早めに走るのの練習を、フルマラソンより短い距離で走りつつ、なおかつちょっとずつ距離を伸ばしていけばいいんじゃないかぐらいだと思うんですよね、今までだったら。

 

 

久保

でもあながち間違いじゃないですよ。短くなれば、やっぱりペースを上げていって、やっぱそれに対応できる体を作っとかなきゃいけないし、だけどそれがどのくらいのペースなのか、自分の限界が分かってなければ、明確な目的を持って練習できますもんね。

 

 

槇田さん

そうですね。

 

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久保

フルマラソンより短い距離になった時に、どのぐらいで速く走ればいいのか。潜在的にイメージはわかってるんですよね。長い距離を走るんだったら、それより短い距離をもう少し速く走んないといけない。じゃないと、このぐらいのペースで走れないじゃないかっていうのがあるんですよね。間違いじゃないんですけど、だから限界値を知っていくっていう。挑戦していって、どんどん修正していくっていう。それで今成功しているコーチ(※ランニング・デポ、ジョグスパ、アミノバリューランニングクラブin神奈川のコーチで、学生時代に陸上競技の経験があるわけでないのに、着々と練習を重ね、先日福岡国際マラソンの出走資格となる2時間40分をクリア)が居てですね。

 

 

槇田さん

へー。

 

 

久保

ちゃんと段階を追って、出るべくして出た記録ですね。

 

 

石田

なんか僕のイメージは、持ってる力が、その人が100だったら、長い距離でも短い距離でも、結局その100を出すんだろうなっていうイメージなんです。

短いと、ものすごい速いスピードで100を出し尽くす。短い距離に対して100を使えるから、ものすごい速いスピードで走れるわけです。でもフルマラソンという長い距離で100を使う場合は、もっとうまく小分けにして分配していかなきゃいけないっていうことなんだろうなと、そういうイメージなんですね。

今回なるほどなと思ったのは、短い距離で自分がどれくらいその力があるのかっていうのがわかれば、それが仮に100だっていうのがわかったら、それを42.195kmにした時にどう分配すればいいのかっていう指標が存在することがわかったっていうのが結構大きくて。

だからまず短い距離で自分がどれぐらいの力があるのかっていうのが把握できると、ある程度フルマラソンの目標設定ができるということなんだろうなっていうふうに思ったんです。それがなんか結構、僕自身の中ではちょっと新しい発見だったっていうか。

 

 

久保

だって、いきなり私どのくらいの力がありますかねっていってマラソン走ったらどんだけ時間かかるかっちゅう話ですよね。だけど1000mとか5kmで、このぐらいだと行けるなって、すぐパッとイメージわくんですよね。あとは能力があるので、距離を踏んで(※伸ばして)フルマラソンのような長い距離に結びつけていけばいいだけの話で。能力があるのにマラソンで(結果が)出ないのは、やっぱり走る距離が足りなかったりするんですよね。だけどマラソンのタイムは持ってるのに、5kmが(適切な速度で)走れないっていうのも、ちょっとおかしい話なんですよ、実は。

 

 

石田

そういう走り方の練習が足りないとか、経験が足りないとか。

 

 

久保

そうです、なんか、もう出しきらない。というか出し切れない。

 

 

槇田さん

ああ。

 

 

久保

だからマラソンでも余裕あると思いますよ。淡々と走って、足が重くなってみたいな。なんかそういう感じで終わってるんだろうなっていう気がしますけどね。

 

 

石田

100の力を持ってて、5kmのタイムが何分でした。この力だったら3時間半で走れるよねってなったとするじゃないですか?3時間半をイーブンペースでいこうとすると、キロ何分ですって出るじゃないですか?あとはそれをやればいいだけなんじゃないかなっていう感じ、今回の話を含めて僕が最近は考えるのは。なんだけど、みんなやっぱそれはできない。できないっていうのは、イーブンペースで走れない。作戦としては、頭の中ではイーブンペースで走りたいと思うんだけど、いざレースが始まると、やっぱりできないことがすごく多い、自分も含めてですけど。

 

 

久保

往々にして、イーブンペースで走ってない方が多いですね、練習時から。僕らのように経験のあるランナーは、1本1本同じような力を出せるんですね。だけど、みなさんは、最初抑えていこう、だんだん調子上がってきた、最後の1本2本頑張っていこう、で、グワァーッと上げられるんですね。それは力を使い切ったということではないんです。むしろエネルギーを溜めて終わってるんですよ。だからダウン(練習後のクールダウン目的のジョギング)時も普通に速い速度で走れるんです。僕が実業団で走っていた頃は、もうダウンはとにかくゆっくり走りたいんですよね、力を使いきってるから。それは走力の問題じゃなく、持てる力を出し切ってるから。だけど、ダウンのジョグのペースが速かったりされる方は、使いきれていないと思うんですよ。

 

 

石田

ビルドアップ走っていうのも、なんか名前だけ聞くと最後上げればいいっていう感じだから、最初余裕持って上げるのもビルドアップっていう感じがするんですけど、本来は違うんですね?

 

 

久保

本来はビルドアップは調子上げなんです。

 

 

石田

ああ。

 

 

久保

調子を上げる練習。で、まあそれも、ある程度使いきれますよ、ビルドアップでも。

 

 

石田

ていうことですよね。

 

 

久保

使いきれます。だけど、大体みなさん自信がない方が多いんです。だから、ちょっと今日は抑えていって、調子が出てきて、今日はいけそうだなと思うと、スピードを上げてみようとなる。だけど最初からチャレンジしていかないと、どこまでが今の力かわかんないんですよね。マックスで走った上で、どこでスピードが落ちたかが把握できないと。

僕が昔良く言われたのは、1km5本の練習だったら、1本でもいいんですよ。1本できた、1本しか走れなかった、だけど次やった時は2本走れるようになってた。次3本走れるようになってた。力って、ああ力ついてきてるなって、わかるじゃないですか。だけど、1本目2本目3本目余裕を持って走って、その後バッて上げていっても、結局、力がどうやってついてきてもるかわかんないですよね。だからチャレンジしていかないと限界ってわからない。でもチャレンジしていると、知らず知らずのうちに、「あ、なんか走れるようになってる」ってなります。

 

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久保

僕もそうなんです今。夏は全然きつかったペースが、今めちゃ楽に走れるんですよ。だから走れなくていいんですよね、最初。だけどチャレンジしてきたから筋力が少しずつついてきてる。でも、最初自重して、ちょっとずつ、ちょっとずつ上げていって、最後ガッて上げる方は、往々にしてレースでハイペースで突っ込まれる方が多い印象があります。

「貯金」っておっしゃる方がいますね。前半に予定のペースより速く走って時間的な「貯金」をして、後半落ちてきたのをその貯金で食いつぶしていこうという考え方ですね。

 

 

石田

そういう話を聞きます。

 

 

久保

であれば、練習時から「貯金」を作るような練習方法をされた方が良いと思うんです。それだと練習とおりで、それがレースでも活かされる可能性がある。でも、普段の練習では最初は抑えて走っているのに、つまり「貯金」をしないでって方が、いざレースになると「貯金」をするというようなプランで走るのはどうかなと。

レースで僕が走れた時(※良いパフォーマンスが出せた時)ってイーブン(ペース)なんですよね。ハーフから、後半のハーフまでイーブンなんですけど、極力抑えるんですよ。

 

 

石田

前半を?

 

 

久保

前半を極力抑えて。抑えっていってもペースは目標タイムのぺーすです。それでも後半から重くなりますよ、足が。だけどここから必死で頑張るんですよ。必死で頑張って頑張って、もうこれ以上ない位頑張って、トータルでイーブンなんですよ。

 

 

槇田さん

う~ん。

 

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久保

だから、後半はガクッて落ちるところを引き留めてるだけなんですよ。結果的にはイーブンに見えてるんですけど。だけどこれが前半から飛ばして行ってたら、頑張って踏ん張らなければいけないところが全然踏ん張れないから、後半グーっと下がってくるんです。

 

 

石田

一般的な市民ランナーですよね。30km以降になったらね、足止まりましたっていう。

 

 

久保

そうなんです。でも、最初から抑え過ぎて、後半も伸びない人もいますよ。全然力使いきれなかったっていうことになりかねない。もうちょっと最初から頑張っておけばよかったってことになりかねないので。だから普段の時から自分の限界、「あ、このぐらいだった余裕がある」っていうのを体をもって、さっきの主観的な感じですよね、主観を持って走っとかないとダメかなって思う。

ていうのがなかなかここで伝えようと思っても、なかなかこういう場じゃないと伝えられないからですね。わかれば練習の意味っていうのがすごくわかってくるし。もし疲れてて、追い込むだけじゃないですからね。練習にも目的があるので、今日は、もっとこう余裕を持って抑えて走るってのもあるし、それを上手く組み合わせていって作っていきますから。だから全部が全部「追い込む」なんていう内容にはならないです。

その時の体調によって、今日も大事なんですけど、次にいかにつなげていくかが大事なので、そういうふうな考え方を元に一緒にやっていきますんで。

 

 

 

 

<つづきます>

 

 

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